フィーダとは?
フィーダとは、粉・粒・液等の状態の原料を、設定された一定流量で次工程に供給する装置です。
(1)容積式と重量式
フィーダには容積式と重量式に分類できます。
①容積式
容積式フィーダは、原料を溜めるホッパ部と原料を排出するフィーダ部から構成され、フィーダ部には主にスクリュフィーダが採用されます。容積式は設定した回転数で一定容積を連続供給する方式ですが、特に粉は空気が含まれる度合いによって見掛比重(=単位体積当たりの重量)や流動性が変動することや、ホッパ内の溜め量によって粉体圧が変動すること、またスクリュやその周辺へ付着すること等によって、スクリュの搬送効率が変動するため、回転数は一定でも実際に排出される流量が不安定になります。その問題を解決したのが次に述べる重量式フィーダです。
②重量式
重量式フィーダは、組み合わされた計量部によって排出重量を常時計量し、コントローラによって設定した流量になるようにフィーダ部の回転数等をPI制御するため、高精度な連続供給が可能です。また、ホッパ内原料の上下限検出や運転実績の記録および異常検出等ができるため、安心な運転管理が行えます。
(2)連続式とバッチ式
重量式フィーダは、連続式とバッチ式の2つに分類できます。
①連続式
連続式は、原料を下流のプロセスに連続的に供給するために使用されます。
流量は連続的であるため、通常は1時間あたりで設定されます。
P / I制御は、安定したフィードを実現するために使用されます。
これについての詳細は、(3)-①ロスインウェイト式に記載されています。
②バッチ式
バッチ式とは、設定した重量(=定量)を所定時間内に供給して停止する運転方式のことです。バッチ式では、運転開始から定量の少し前(=定量前)までを大能力で供給(=大供給)し、そこから定量になるまで小能力で供給(=小供給)する二段制御を行います。
(3)ロスインウェイト式とベルト式
重量式連続フィーダにはロスインウェイト式とベルト式があります。
ロスインウェイト式フィーダは、原料を溜めるホッパ部、原料を次工程に供給するフィーダ部、それら全体を計量する計量部の3つの部位から構成されます。フィーダ部には、原料性状に応じてスクリュフィーダ(1軸、2軸)、振動フィーダ、ポンプ等が選定されます。(ポンプは計量されない場所への設置となります。)計量部により計測される排出重量を、設定流量と運転時間の積から求められる目標重量と比較することで、目標より少なければ回転数等を上げ、目標より多ければ回転数等を下げる、といった制御をPI演算にて行うことで常に目標との差をゼロに近づけます。ロスインウェイト式は小~中能力での添加剤や主原料の供給に向いています。
②ベルト式
ベルト式は、シュートやスクリュフィーダでベルト上に原料を載せ、ベルトを回転させることで原料を排出する方式です。ベルトの下に計量部を組み込み、ベルト上の一定区間に積載された原料の重量とベルト速度を検出し、それらを掛け合わせることで瞬間流量を計算します。瞬間流量を積分することで排出重量が計算できます。これ以降は先に述べたロスインウェイト式と同じ演算方法で設定流量になるようにベルト速度を制御します。ベルト式は大能力での主原料の供給に向いています。
まとめ
以上のように、様々な原料や用途に応じた最適な方式で、原料を正確に供給するのがフィーダです。クボタは、重量式フィーダの分野を得意としています。それは、重量センサーである「デジタルロードセル」を国内自社生産しているからです。
クボタは1924年に計量器の製造を開始し、1981年にその計量技術を活用した日本初の重量式フィーダを開発しました。クボタの重量式フィーダは日本国内から海外まで幅広いお客様にご愛顧いただいております。
この長い歴史の中で豊富な経験と実績を積み重ねてきました。ロードセルの開発や計量安定性を徹底的に考慮した機器設計の「計量技術」や「制御技術」、また、1万件以上にもなるお客様の材料をテストしてきた経験をもとにした「粉体ハンドリング技術」が、わたしたちクボタの強みです。